HOME  >  お知らせ  >  2018年度  >  アジアの現代文芸「ヒジャーズの贈物」を翻訳出版

「アジアの現代文芸」シリーズの72冊目にあたり、パキスタンとしては11冊目になる以下の作品を、紙の書籍および電子書籍として出版しました。

紙の書籍は全国の公共図書館に寄贈します。電子書籍は「アジアの現代文芸 電子図書館」からご覧になれます。

ニュースリリースはこちらをご覧ください。

・作品名:ヒジャーズの贈物
・著作者:ムハンマド・イクバール
・翻訳者:片岡 弘次


パキスタンの「国民的詩人」ムハンマド・イクバールの本作は、ペルシア語とウルドゥー語の部分から成り、四十年間にわたる彼の思想・哲学を集大成した最後の作品です。

詩的技巧に優れた『ジブリールの翼』や哲学的思考に力点が置かれた『ムーサーの一撃』と同様、完成度の高い彼の詩はパキスタンの貴重な文学遺産となっています。

インド・パキスタン分離独立(1947年)以前の1930年代の英領インドにおいて、衰退の道をたどるイスラーム社会の行く末を憂い、イスラーム教徒の再生と覚醒を詩に託したイクバールの熱いメッセージを感じとっていただければ幸いです。