アジアの現代文芸の翻訳出版
タイ
出版年月日 2009年9月30日
幻想の国
- 著者
- :M.R.ニミットモンコン・ナワラット 著
- 翻訳者
- :吉岡みね子 訳
- 総頁数
- :274
1932年、タイは専制君主制から立憲君主制へと移行し、13世紀以来の国の政体が一変するという事態に大きく揺れていました。本作品は、その変革の背後で権力闘争に翻弄され、人間としての生存と尊厳を奪われた一人の政治犯を主人公とするものです。主人公のモデルは、謀反の容疑で投獄された作者ニミットモンコン自身であり、物語には彼の人生そのものが描かれています。彼は本作を通じて理想の国家、科学、教育の重要性と尊さを訴え、タイの未来を担う若者に、自国の真の発展と繁栄を託しました。