アジアの現代文芸の翻訳出版
インド
出版年月日 1991年6月 8日
タマス
- 著者
- :ビーシュム・サーヘニー 著
- 翻訳者
- :田中敏雄 訳
- 総頁数
- :437
イスラム礼拝堂門前の石段に投げられた1匹のブタの死骸…宗派対立の暴動はそこから始まりました。1947年のインド・パキスタン分離独立前の5日間を、冷徹な目で克明に描いた小説です。「タマス」とは“暗黒”を意味し、分離独立に伴って混迷を極めた当時のインド政治・社会情勢を表しています。著者は自身が経験したパンジャーブの村における暴動を、不可触民、地方の活動家、商人、シク教徒、ムスリム、あるいはイギリス人など、さまざまな人々の目を通し描き出しています。本書は、1976年のインド国立文学アカデミー賞受賞作品です。テレビドラマとしても注目を集めました。